第37回(令和7年2月実施) ソーシャルワークの理論と方法(専門)

書籍の中の文字や単語、文章を選択すると、その場でAI検索に行くことができます。

問題文は「第37回社会福祉士国家試験 試験問題」(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)より、出題当時の文言のまま掲載しています。正答は同センター公表の「合格基準及び正答」に基づきます。解説は管理人(ばっふぁ)が独自に作成したものです。

問題 115

バイステック(Biestek, F.)による援助関係の原則に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

  1. 1非審判的態度の原則とは、問題・課題に対してクライエントが負う責任についてワーカーが承認・非承認を決定することである。
  2. 2自己決定の原則とは、クライエントが問題解決の方向などを自分で決める権利とニードをもっていることをワーカーがしっかりと認識し、クライエントの判断を促し、尊重することである。
  3. 3統制された情緒的関与の原則とは、クライエント自らの情緒的感情を意識化することである。
  4. 4意図的な感情表出の原則とは、クライエントの感情を大切にし、クライエントが特にその否定的感情も自由に表現できるよう、ワーカーが促すことである。
  5. 5秘密保持の原則とは、他の個人の権利が侵害される場合においてもクライエントの秘密は保持されることである。
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正答2・4

は、でワーカーがとどう向き合うかを整理したものです。原則の名称だけでなく、誰の感情・判断・責任を大切にする説明かを見分けます。

は、クライエントを道徳的に裁かないことです
は、本人が選び決める権利と力を尊重することです
・意図的な感情表出は、否定的な感情も表せるようにすることです
・統制された情緒的関与は、本人の感情に気づき、意味を理解して適切に応答することです。ワーカー自身の感情の自覚・調整も必要です
にも、生命や他者の権利を守るための例外があります

選択肢2は、問題解決の方向を本人が決めることを支え、尊重する自己決定の原則を正しく説明しています。選択肢4も、クライエントが感情、とくに否定的な感情を自由に表現できるよう促す意図的な感情表出の原則の説明です。したがって正答は2と4です。

援助関係の原則は、ワーカーが代わりに正解を決めるためのものではありません。本人の思いを受け止めながら、本人が生活を選べる関係をつくるための基準です。

管理人の視点: 相談の場では、支援者が善意で急いで結論を出すほど、本人の言葉が小さくなることがあります。私は、まず怒りや迷いも含めて話せるかを大事にします。そのうえで、本人が何を選びたいのかを一緒に整理します。自己決定を尊重することは、支援者が何もしないことではなく、本人が選べる材料と時間を整えることだと考えています。

選択肢1

✕ 適切ではありません

非審判的態度は、クライエントの行為や人格を道徳的に裁き、承認・非承認を決めることではありません。理解しようとする態度を指します。

選択肢2(正答)

○ 適切です

自己決定の原則は、クライエントが問題解決の方向を自ら決める権利とニードをもち、その判断をワーカーが促し尊重することです。

選択肢3

✕ 適切ではありません

統制された情緒的関与は、本人の感情への感受性、その意味の理解、援助目的に沿った適切な応答からなる。ワーカー自身の感情の自覚と調整も必要で、本人が自分の感情を意識化することだけを指すものではない。

選択肢4(正答)

○ 適切です

意図的な感情表出の原則は、クライエントが否定的な感情も含めて自由に表現できるよう、ワーカーが受け止め促すことです。

選択肢5

✕ 適切ではありません

秘密保持は重要ですが、生命・身体への重大な危険や法令上の義務など、他者の権利や安全を守るために情報共有が必要となる場合があります。

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問題 116

事例を読んで、A相談支援事業所のB相談支援専門員(社会福祉士)がCさんや同僚とともに取り組んだ実践として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事 例〕

Bは、担当するCさん(35歳)から相談を受けた。D市に住むCさんは難病で重度訪問介護を利用しており、自宅から外出することは難しい状態である。Cさんはパソコンスキルには自信があるが、在宅の重度の障害者には就労の機会がほとんどないことをBに訴えた。Bは、同僚とともにCさんと同様の重度の障害がある人達の自宅を訪問して話を聞いた。そして、Cさんらとともに重度障害者の就労の機会を増やしていくことについて行政に協力を呼び掛けた。

  1. 1パーソナライゼーション
  2. 2リファーラル
  3. 3ソーシャルアクション
  4. 4スクリーニング
  5. 5アウトリーチ
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正答3・5

個別支援にとどまらず、当事者の声を集めて地域や制度を変えようとする実践を問う事例問題です。BはCさんの相談を受けたあと、重度の障害がある人の自宅を訪問し、行政へ就労機会を増やすよう協力を呼び掛けています。

は、支援を必要とする人のもとへ出向く働きかけです
は、共通する生活課題を社会に示し、制度や地域の変化を求める実践です
・リファーラルは、適切な機関やサービスへつなぐことです
は、支援の必要性や対象を見分ける手続です

Bたちが自宅を訪問して話を聞いた行為はアウトリーチです。また、当事者とともに行政へ就労機会の拡大を呼び掛けた行為はソーシャルアクションです。よって正答は3と5です。

事例の答えを決める一文は「同様の重度の障害がある人達の自宅を訪問して話を聞いた」と「行政に協力を呼び掛けた」です。訪問する行為と、社会に働き掛ける行為を分けて読みます。

管理人の視点: 窓口に来られる人の声だけを聞いていると、外出が難しい人や制度につながっていない人の困りごとは見えにくくなります。私は、こちらから会いに行くことと、個人の困りごとを地域の課題として伝えることの両方が必要だと思います。当事者を「意見を聞く相手」にとどめず、変化をつくる仲間として一緒に考える姿勢を大切にします。

選択肢1

✕ 適切ではありません

パーソナライゼーションは、本人の個別性に応じて支援を組み立てる考え方です。行政に働き掛ける行為や自宅訪問そのものを指していません。

選択肢2

✕ 適切ではありません

リファーラルは、相談者を適切な機関・専門職・サービスにつなぐことです。この事例の中心は、就労機会という社会的課題への働き掛けです。

選択肢3(正答)

○ 適切です

当事者の声を基に、重度の就労機会を増やすよう行政へ協力を求めています。社会や制度の改善を求めるソーシャルアクションです。

選択肢4

✕ 適切ではありません

スクリーニングは、支援の必要性や対象を選別・把握する手続です。訪問して意見を聞き、行政へ働き掛ける実践とは異なります。

選択肢5(正答)

○ 適切です

自宅から外出が難しい人たちを訪問して話を聞いています。支援者側から地域へ出向くアウトリーチに当たります。

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問題 117

ソーシャルワーカーの面接技法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 1「明確化」によって、クライエントはワーカーから賞賛されたと理解する。
  2. 2「閉ざされた質問」によって、クライエントは面接における応答の自由度を逆に高める。
  3. 3「共感的応答」によって、クライエントはワーカーの持つ価値認識を理解する。
  4. 4「要約」によって、クライエントは今までの面接で自分の語った内容の整理を行う。
  5. 5「焦点化」によって、クライエントは面接で触れたくないテーマを回避することが可能となる。
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正答4

は、話を広げるための技法と、話を整理して次の焦点をつくる技法を区別して理解します。この問題では、各技法がにどのような働きをするかを問うています。

・明確化は、曖昧な表現の意味を確かめ、分かりやすくすることです
・閉ざされた質問は、「はい・いいえ」など答えの範囲を限定します
・共感的応答は、クライエントの感じ方を理解し、それを伝え返すことです
・要約は、ここまでに語られた内容を整理して確かめることです
・焦点化は、多くの話題の中から取り組むテーマを絞ることです

要約によって、クライエントは自分が語ってきた内容や経過を振り返り、整理できます。ワーカーの理解が合っているかを確かめる機会にもなるため、選択肢4が正答です。

面接技法は、名称を覚えるだけでなく、面接のどの場面で何を助けるのかを考えると区別しやすくなります。

管理人の視点: 話が長くなったり、話題が行き来したりすることは、相談者が混乱している証拠とは限りません。大切な経験を急いで一つにまとめられないこともあります。私は要約を、話を切り上げるためではなく、「ここまでの受け取り方で合っていますか」と一緒に確かめるために使います。相談者が自分の話を見直せる余白を残すことを心掛けています。

選択肢1

✕ 適切ではありません

明確化は、曖昧な内容や言葉の意味を確かめる技法です。ワーカーから賞賛されたと理解することを目的にはしません。

選択肢2

✕ 適切ではありません

閉ざされた質問は答え方を限定するため、応答の自由度を高めるものではありません。自由に語ってもらうには開かれた質問が用いられます。

選択肢3

✕ 適切ではありません

共感的応答は、クライエントの気持ちや見方を理解し、それを言葉で伝え返す技法です。ワーカー自身の価値認識を理解させることではありません。

選択肢4(正答)

○ 適切です

要約は、面接で語られた事実、気持ち、経過などをまとめて確認する技法です。クライエント自身も話の内容を整理できます。

選択肢5

✕ 適切ではありません

焦点化は、面接で扱うべき課題やテーマを絞る技法です。触れたくないテーマを避け続けるための技法ではありません。

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問題 118

事例を読んで、事例分析の視点から見て、クライエントのAさんに関する事例検討会における参加者からの発言のうち、適切なものを2つ選びなさい。

〔事 例〕

地域の居宅介護支援事業所がケアマネジャーを対象とした定例の事例検討会を開催した。事例提供者のB居宅介護支援事業所のCケアマネジャーから、一人暮らしのAさん(85歳)の事例が報告された。CケアマネジャーはAさん宅を訪問した際、近隣住民から「Aさんは約2か月前からゴミ収集のない日にごみ出しをしている」「自分の部屋がわからなくなりマンションの管理人が何度も付き添って帰宅している」という話を聞いていることを参加者に報告し、今後の支援について参加者に意見を求めた。

  1. 1「Aさんについて近隣住民が困っていることをヒアリングしてはどうでしょうか」
  2. 2「Cケアマネジャーは、Aさんの強みや状態をどのように捉えていますか」
  3. 3「まずは、マンションの管理人にAさんの今後についての考えを聞いてみてはいかがでしょうか」
  4. 4「一人暮らしの継続は難しいので、グループホームの利用を促してはどうでしょうか」
  5. 5「Aさん自身は、今の状況についてどのようにお考えなのでしょうか」
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正答2・5

事例分析では、支援者や周囲の人の判断を急ぐ前に、本人の状況、思い、強みを多面的に把握します。この事例では、認知機能の変化をうかがわせる情報がありますが、Aさんの意向や生活の力はまだ十分に確認されていません。

・本人の状態だけでなく、強みや生活歴も把握します
・本人が今の状況をどう受け止めているかを確認します
・近隣住民や管理人の情報は大切ですが、本人に代わって方針を決める材料だけにしません
・住まいの変更などの結論を先に置かず、必要なを行います

選択肢2は、がAさんの強みや状態をどう捉えているかを問い、アセスメントを深める発言です。選択肢5は、Aさん本人の意向を確認する発言です。いずれも事例分析に必要なので、正答は2と5です。

事例の答えを決める一文は「今後の支援について参加者に意見を求めた」です。この段階では、支援案を決める前に、本人を中心に情報を整理することが求められます。

管理人の視点: 周囲が困っているという情報は、支援を始める大事なきっかけです。ただし、周囲の困りごとだけで本人の暮らし方を決めることはできません。私は、本人が何に困り、何を続けたいのかを確かめます。危険の有無にも目を配りながら、本人の強みや人とのつながりを見つけることで、選択肢が「施設か在宅か」だけにならない支援を考えます。

選択肢1

✕ 適切ではありません

近隣住民の困りごとを聞くことは参考になりますが、事例分析の中心としてまず確認すべきなのは、Aさん本人の状態、思い、生活上の課題です。

選択肢2(正答)

○ 適切です

Aさんの強みと状態について、事例提供者のアセスメントを尋ねています。支援の方向を決める前に、本人理解を深める発言です。

選択肢3

✕ 適切ではありません

管理人の考えを聞くことだけでは、Aさん本人の意向や状態の把握が不十分です。周囲の意見を本人の意思に置き換えてはいけません。

選択肢4

✕ 適切ではありません

一人暮らしの継続が難しいと早期に決め、グループホームを勧めるのは性急です。本人の状態、意向、利用できる支援を把握して検討します。

選択肢5(正答)

○ 適切です

Aさん本人が自分の状況をどう考えているかを尋ねることは、本人中心のアセスメントに不可欠です。

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問題 119

事例を読んで、A社会福祉士が事例検討を行う際に配慮すべきこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

B市高齢福祉課のAは、ある日後輩のC相談員(社会福祉士)から「最近複雑な生活課題を持っているクライエントへの対応に苦慮しているので、事例検討の場を設けてほしい」と依頼を受けた。

  1. 1クライエントも含めて参加者を組織する。
  2. 2参加者は、Cと同じ経験年数の者で構成する。
  3. 3時間にとらわれずに、結論が出るまで検討する。
  4. 4Cが事例報告をする際には、資料を活用せず口頭で行う。
  5. 5Cが他の参加者からのコメントに防衛的にならないようにする。
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正答5

事例検討は、複雑な事例を一人で抱え込まず、多様な視点から支援を考える場です。そのためには、事例提供者が安心して迷いや困難を出せること、参加者が批判ではなく学び合いの姿勢を保つことが重要です。

・参加者は、事例の目的に応じて多様な経験や専門性をもつ人で構成します
・検討には目的と時間を設定し、限られた時間で進めます
・事例報告では、資料を用いて情報を共有することが有効です
・本人を含めるかは、目的、本人の意向、などを踏まえて慎重に決めます
・事例提供者が防衛的にならない進行は、率直な振り返りを可能にします

後輩C相談員は対応に苦慮しているため、失敗を責められると感じれば、必要な情報や迷いを話しにくくなります。参加者からのコメントにCが防衛的にならないよう配慮する選択肢5が最も適切です。

事例の答えを決める一文は「複雑な生活課題を持っているへの対応に苦慮している」です。検討会の目的はCを評価することではなく、支援をよりよく考え、Cが学べる場をつくることです。

管理人の視点: 事例検討は、上手な人が答えを教える会ではありません。現場では、正解がすぐに見つからないからこそ相談が必要になります。私は、事例提供者が「分からない」と言える空気を最初に整えます。コメントするときも、結論を押し付けるより、「本人はどう感じているだろう」「別の見方はないだろう」と一緒に問い直す場にしたいと思います。

選択肢1

✕ 適切ではありません

クライエント本人を参加者に含めるかは、事例検討の目的、本人の意向、情報共有の範囲などを踏まえて判断します。常に含めるものではありません。

選択肢2

✕ 適切ではありません

同じ経験年数の人だけで構成すると視点が偏ることがあります。事例の目的に応じ、多様な経験や専門性をもつ参加者を考えます。

選択肢3

✕ 適切ではありません

時間を無制限にすると参加者の負担が大きくなり、検討の焦点も失われます。目的と時間をあらかじめ設定して進めます。

選択肢4

✕ 適切ではありません

口頭だけでは情報を正確に共有しにくいため、必要に応じて匿名化した資料などを用い、参加者が共通の理解をもてるようにします。

選択肢5(正答)

○ 適切です

事例提供者が批判されたと感じて防衛的になると、率直な振り返りや学びが妨げられます。安心して検討できる進行への配慮が必要です。

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問題 120

事例を読んで、A町社会福祉協議会のB職員(社会福祉士)の総合的かつ包括的支援に基づく次の記述のうち、最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

A町では、大規模な工業団地が開発された結果、海外から来た労働者とその家族が増加傾向にある。街中を歩く外国人家族の姿が日常的となった。そのような中、民生委員から、Bに「慣れない文化に戸惑う外国籍家族の存在が顕著であることや、また一方で、在留外国人との交流を望んでいるものの、どのようにすればよいか困惑している地域住民の声が多く聞かれる」と情報提供があった。

  1. 1教育委員会に外国籍の子どもの生活状況の改善策を講じるよう要望する。
  2. 2在留外国人も加え、学校、自治会等がこの問題を共有化するための懇談の場を企画する。
  3. 3外国の文化や習慣について解説した日本人向けパンフレットを作成し、地域住民に配布する。
  4. 4企業の人事担当者に状況を説明し、問題解決を依頼する。
  5. 5外国籍住民と地域住民の交流の場を設け、広く参加を求める。
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正答2

総合的かつ包括的支援では、支援者が最初から解決策を決めるのではなく、当事者と地域の関係者が課題を共有し、必要な支援を一緒に考える過程をつくります。この事例では、外国籍家族の困りごとと、交流したい地域住民の戸惑いが示されています。

・最初は、関係者が感じている課題やニーズを共有します
・在留外国人を、支援されるだけの人として扱わず、話し合いの主体にします
・学校、自治会など、地域で関わる人と協働します
・パンフレットや交流会は有効な手段になり得ますが、課題を共有してから具体化します

在留外国人も含め、学校、自治会などが問題を共有するための懇談の場を企画する選択肢2が、最初の対応として適切です。まず当事者と関係者の声を確かめることで、必要な支援や交流の形を一方的に決めずに済みます。

事例の答えを決める一文は「在留外国人との交流を望んでいるものの、どのようにすればよいか困惑している地域住民の声」です。すでに解決策を決める段階ではなく、共通の課題として話し合う段階です。

管理人の視点: の取組では、「日本人が外国人を助ける」という一方向の構図にすると、かえって対等な関係がつくりにくくなります。私は、生活上の困りごとだけでなく、地域に何を望むか、どんな力や経験を持っているかも聞きます。顔を合わせて話す場は、すぐに答えを出すためだけでなく、お互いの思い込みをほどくためにも大切です。

選択肢1

✕ 適切ではありません

外国籍の子どもの課題に目を向けることは大切ですが、現時点では当事者や地域住民と課題を共有しておらず、教育委員会への要望を最初に決めるのは早すぎます。

選択肢2(正答)

○ 適切です

在留外国人、学校、自治会などが集まり、困りごとと望みを共有する場をつくることは、包括的支援の出発点として適切です。

選択肢3

✕ 適切ではありません

パンフレット作成は一つの手段になり得ますが、当事者や地域住民が何に困っているかを確かめる前に内容を決めることは適切ではありません。

選択肢4

✕ 適切ではありません

企業にも協力を求めることはあり得ますが、地域全体の課題を企業だけに解決させるのではなく、まず関係者で課題を共有します。

選択肢5

✕ 適切ではありません

交流の場を設けることは有効な場合がありますが、最初に当事者の希望や参加しやすい条件を確認せずに企画すると、一方的な取組になり得ます。

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問題 121

事例を読んで、A市福祉なんでも相談窓口担当のB職員(社会福祉士)がこの時点で行う対応として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事 例〕

Cさん(39歳)は3年前夫と離婚し、当時2歳の長男を連れて、それまで一人暮らしをしていた母親(73歳)と同居を始めた。同居開始時、生活全般を母親が支えてくれていたため、Cさんは仕事に専念でき、長男と過ごす時間も確保できていた。しかし数か月前から、母親の物忘れが目立つようになり、会話も成り立たなくなってきたため、家事等も全てCさんが担うようになった。Cさんは心身ともに疲弊し、A市福祉なんでも相談窓口を訪ねた。Cさんは窓口担当のBとの面接において、これまでの経緯を話した後、このまま3人で暮らしていきたいと言った。

  1. 1Cさんの母親に、サービス付き高齢者向け住宅の情報を提供する。
  2. 2Cさんの不安や焦燥感を軽減するため、ピアサポートの会を紹介する。
  3. 3長男への虐待につながる恐れがあるため、近くの児童相談所に通告する。
  4. 4Cさん家族の対応を検討するため、子育て支援課や地域包括支援センターと連携する。
  5. 5長男の発達を優先し、育児に専念するよう勧める。
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正答2・4

この事例では、Cさんが母親の認知機能の変化と子育て・就労を同時に抱え、心身ともに疲弊しています。本人は「このまま3人で暮らしていきたい」と話しているため、その意向を尊重しつつ、家族全体を支える関係機関との連携を考えます。

・介護を担う家族自身の孤立や負担を支えることが必要です
・同じ経験をもつ人とつながるは、気持ちの整理や情報交換に役立ちます
のある高齢者への支援はと連携します
・子どもの生活を支えるため、子育て支援課などとも情報を共有して検討します
・この事例では疲弊だけから通告を優先せず家族全体の支援を検討します。ただし、虐待を受けたと思われる児童を発見した場合は、確証や切迫した危険がなくても速やかに通告します

選択肢2は、疲弊しているCさんにピアサポートの会を紹介する支援です。選択肢4は、子育て支援課と地域包括支援センターが連携して家族全体の支援を検討する対応です。よって正答は2と4です。

事例の答えを決める一文は「このまま3人で暮らしていきたい」です。母親だけを別の住まいへ移すことを急ぐのではなく、本人の希望を基に、在宅生活を支える方法を一緒に探します。

管理人の視点: 家族介護と子育てが重なると、本人は「自分が頑張れば何とかなる」と抱え込みやすくなります。私は、Cさんだけに負担を背負わせないよう、子ども、高齢者、働く人という制度の区分をまたいで支援をつなぎます。同じ立場の人の話を聞くことも、制度の説明だけでは埋まらない孤立感を和らげる助けになります。

選択肢1

✕ 適切ではありません

サービス付き高齢者向け住宅の情報提供が常に不適切というわけではありませんが、Cさんは3人で暮らし続けたいと話しています。この時点で母親の転居を先に勧めるのは適切ではありません。

選択肢2(正答)

○ 適切です

介護と子育てを抱え疲弊しているCさんに、同じ経験をもつ人とつながるピアサポートを紹介することは、不安や孤立感を和らげる支援になります。

選択肢3

✕ 適切ではありません

事例の疲弊や不安だけから、長男が虐待を受けていると判断して通告を優先する対応は適切でない。まず安全にも注意しながら家族への支援を検討する。ただし、通告は「虐待を受けたと思われる児童」の発見が基準であり、証拠の確定や切迫した危険を待つ必要はない。

選択肢4(正答)

○ 適切です

子どもへの支援を担う子育て支援課と、母親の介護・認知症支援を担う地域包括支援センターが連携し、家族全体の支援を検討します。

選択肢5

✕ 適切ではありません

Cさんに育児だけへ専念するよう勧めることは、本人の就労や生活の希望を十分に尊重していません。家族の暮らしを維持できる支援を一緒に考えます。

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問題 122

事例を読んで、A市社会福祉協議会のB職員(社会福祉士)の会議における発言として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事 例〕

Bは自治会役員Cさんから「新型感染症のためここ数年中止していた地域フェスタを再開したい。私としては、子どもをはじめ、高齢者や障害のある人も参加できるようにしたいと考えている。近々、他の自治会役員や関係者も含めて、実行委員会立ち上げのための会議を開催し、その会でご意見をいただきたい」と依頼を受けた。

  1. 1「Cさんを今回の企画・運営のリーダーに指名したいと思います」
  2. 2「社会福祉協議会主催で企画するので、自治会は協力してください」
  3. 3「地域フェスタについて、まずみなさんのお考えをお聞かせください」
  4. 4「今後のスケジュールと協力団体への依頼について、一緒に検討させてください」
  5. 5「子どもがいる家庭を手分けして全戸訪問してください」
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正答3・4

地域フェスタを再開するための会議では、の職員が企画を代わりに決めるのではなく、地域の人が主体的に考え、協働できるよう支えることが大切です。子ども、高齢者、障害のある人も参加できる場にしたいというCさんの思いを、参加者全体で具体化します。

・まず参加者の考えや希望を聞き、共通の目的をつくります
・役割や日程、協力団体への依頼は、関係者と一緒に検討します
・職員がリーダーや主催者を一方的に決めるのではなく、地域の主体性を尊重します
・参加を広げる方法も、当事者の負担や参加しやすさを考えて話し合います

選択肢3は、参加者の考えを聞き、企画の出発点を共有する発言です。選択肢4は、今後の予定や協力団体への依頼を関係者と一緒に検討する発言です。いずれもの活動を支えるので、正答は3と4です。

事例の答えを決める一文は「会でご意見をいただきたい」です。Bに求められているのは、完成した企画を提示することではなく、話し合いを支え、地域の人が自分たちの活動にしていく手助けです。

管理人の視点: 地域行事は、参加者を集めること自体が目的になると、いつも同じ一部の人に負担が集中しがちです。私は、誰がどんな形なら参加しやすいかを最初から話し合います。高齢者や障害のある人を「配慮される側」としてだけでなく、企画する側にも入ってもらうと、会場や内容の工夫が現実に合ったものになります。

選択肢1

✕ 適切ではありません

Cさんをリーダーに指名することをBが一方的に決めると、地域の主体性や合意形成を損なうおそれがあります。役割は参加者で話し合って決めます。

選択肢2

✕ 適切ではありません

社会福祉協議会が主催を決め、自治会を協力者に限定する発言は、住民主体の活動を支える立場に合いません。企画は関係者と協働してつくります。

選択肢3(正答)

○ 適切です

まず参加者それぞれが地域フェスタについて何を望み、どのような課題を考えているかを聞くことは、共通の目的づくりにつながります。

選択肢4(正答)

○ 適切です

日程や協力団体への依頼を、Bが決めるのではなく関係者と一緒に検討することは、協働による企画運営を支える発言です。

選択肢5

✕ 適切ではありません

子どものいる家庭への全戸訪問を一方的に求めると、住民の負担やプライバシーへの配慮を欠くおそれがあります。参加の呼び掛け方法は必要性を含めて検討します。

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問題 123

事例を読んで、Aがん拠点病院相談支援センターに勤務するB医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)のこの時点での対応として、適切なものを2つ選びなさい。

〔事 例〕

大腸がんの治療後、定期受診中だったCさん(44歳、男性)はBのもとを訪れ「先日の受診で異常が指摘され、詳しい検査をしました。本日、がんの再発と転移が判明し、主治医から積極的な治療をするか、あるいは、緩和ケアに切り替えるかという2つの選択があることを伝えられました。今までなんとか乗り越えてきましたがもう限界です。家族になんて話したら良いか」と語った。

  1. 1今後の生活については、家族でよく話し合うことを勧める。
  2. 2Bの過去の経験から、この先の見通しについて説明する。
  3. 3カウンセリングを含め、心理的支援をすぐにでも受けることが可能であることを説明する。
  4. 4病状について再度説明してもらうよう、主治医への連絡が可能であることを説明する。
  5. 5混乱している気持ちを落ち着かせるため、帰宅を促す。
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正答3・4

がんの再発と転移を告げられ、治療とという大きな選択を前にしたCさんは、強い衝撃の中にいます。この時点のには、結論を急がせるのではなく、心理的な支えと、病状・選択肢を理解するための支援を整えることが求められます。

・心理的支援を利用できることを伝え、必要に応じてつなぎます
から病状や治療選択について改めて説明を受ける機会を調整します
・ワーカー自身の経験で予後を断定せず、医学的説明は医療者と連携します
・家族との話し合いは大切ですが、ショックを受けた直後に本人だけへ委ねません
・混乱していることを理由に帰宅を促すのではなく、今の気持ちを受け止めます

選択肢3は、すぐに心理的支援を受けられる可能性を伝える対応です。選択肢4は、主治医への連絡を通じて、Cさんが病状と選択肢を理解し直せるようにする対応です。したがって正答は3と4です。

事例の答えを決める一文は「もう限界です。家族になんて話したら良いか」です。Cさんは治療の結論をすぐ出す助言よりも、気持ちを支え、理解と意思決定のための時間・情報を必要としています。

管理人の視点: 重い病状を知らされた直後は、本人も家族も言葉が出なくなることがあります。私は、「すぐ決めなければならない」と本人を追い込まないようにします。気持ちを話せる場所、医師にもう一度聞く機会、家族に伝える方法を一緒に整えることが、本人が自分の意思で選ぶための支えになります。分からないことを医療者につなぐのも大切な役割です。

緩和ケアは終末期だけのものではなく、がんの診断時から治療と並行して受けられます。本事例の選択場面を、治療と緩和ケアが一般に二者択一であるという意味に広げないことも大切です。

選択肢1

✕ 適切ではありません

家族で話し合うことは大切ですが、再発・転移を告げられ強い衝撃を受けているこの時点で、本人だけに家族との話し合いを委ねる対応は十分ではありません。

選択肢2

✕ 適切ではありません

B自身の過去の経験から個別の見通しを説明すると、医学的根拠のない断定になるおそれがあります。病状や予後は主治医などから説明を受けられるようにします。

選択肢3(正答)

○ 適切です

強い心理的負担を抱えるCさんに、カウンセリングを含む心理的支援を早期に受けられることを伝え、必要な支援につなぐことは適切です。

選択肢4(正答)

○ 適切です

Cさんが病状と治療・緩和ケアの選択肢を理解し直せるよう、主治医へ連絡して再説明を受ける機会を調整できることを伝えます。

選択肢5

✕ 適切ではありません

混乱した気持ちを理由に帰宅を促すのではなく、まずCさんの気持ちを受け止め、必要な心理的支援や情報提供につなげます。

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出典

用語の説明

アウトリーチ

支援が必要なのに届いていない人に対して、支援する側から積極的に働きかけて情報や支援を届けること。窓口で待つのではなく出向くのが特徴で、相談する気力がない人や窓口まで来られない人の潜在的なニーズを掘り起こす手法です。

用語の説明

地域包括支援センターちいきほうかつしえんセンター

高齢者の暮らしを地域で支える相談拠点です。原則として保健師等・社会福祉士等・主任介護支援専門員等が連携し、総合相談、権利擁護、介護予防ケアマネジメントなどを行います。市町村が責任を持ち、直営のほか、委託を受けた法人等が届け出て設置・運営する形もあります。

用語の説明

社会福祉協議会しゃかいふくしきょうぎかい

社会福祉法に位置づけられた、地域福祉の推進を目的とする民間の組織。住民・福祉関係者の参加を得て、相談、ボランティア、日常生活自立支援事業、生活福祉資金の貸付などを担います。行政ではありませんが、公共性の高い役割を持ちます。

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医療ソーシャルワーカーいりょうソーシャルワーカー

保健医療の場で働くソーシャルワーカー。病気に伴う生活面・経済面の不安の相談、受診や受療の援助、退院支援、社会復帰の援助などを担います。

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主治医しゅじい

その人の治療を主に担当している医師。要介護認定の主治医意見書や、サービス利用にあたっての医学的な確認など、福祉の場面でも連携の相手になります。

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アセスメントアセスメント

支援を組み立てる前に、本人の状況・希望・強み・環境・課題を整理して見立てること。情報を集めるだけでなく、何が課題でどう手を打つかを判断するところまでを指します。

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クライエントクライエント

援助を受ける人のこと。単なる支援の受け手ではなく、自分の生活を決める主体として捉える点が、この言葉の使い方の要点です。

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面接技法めんせつぎほう

相談面接で使う具体的な技術。うなずきや相づち、繰り返し、要約、開かれた質問と閉じられた質問の使い分け、感情の反射などがあります。

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ソーシャルアクションソーシャルアクション

制度や社会の仕組みそのものを変えるために、世論に働きかけたり行政に要求したりする活動。個人への支援では解決しない課題に向き合う方法です。

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自己決定じこけってい

自分の生き方や支援の内容を、自分で選んで決めること。援助者が良かれと思って先回りするのではなく、選べる材料をそろえて本人の決定を支えることが求められます。

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認知症にんちしょう

脳の病気や障害によって記憶や判断などの認知機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態のこと。年齢相応の物忘れとは違い、背景に原因となる病気がある点が区別のかぎです。アルツハイマー型、血管性、レビー小体型、前頭側頭型といった原因ごとの特徴の違いが繰り返し問われます。

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ケアマネジャーけあまねじゃー

介護支援専門員の通称で、要介護者などの相談に応じ、ケアプランをつくり、サービス事業者との連絡調整を行う専門職のこと。都道府県が行う試験と研修を経て登録される資格です。要介護の人の居宅介護支援を担い、要支援の人の計画づくりは地域包括支援センターが中心になります。

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多文化共生たぶんかきょうせい

国籍や民族の異なる人々が、互いの文化の違いを認め合い、対等な関係を築きながら地域社会の一員として共に生きていくこと。総務省が推進プランを示し、自治体の取組を後押ししています。外国人を支援の受け手としてだけ見ず、地域の構成員としてとらえる向きが問われます。

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ピアサポートピアサポート

同じ病気や障害、生活のしづらさを経験した人同士が、対等な立場で支え合う活動のこと。専門職による援助とは違い、体験を分かち合えること自体が支えになります。難病相談支援センターや精神保健福祉の分野で行われており、専門職の支援に置き換わるものではなく、並んで働く支援だと押さえましょう。

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障害者しょうがいしゃ

障害者基本法で、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害があり、障害と社会的障壁によって日常生活または社会生活に継続的に相当な制限を受ける状態にある人のこと。障害者手帳を持っているかどうかは、この定義の要件ではありません。制限が心身の障害だけでなく社会的障壁からも生じるとする社会モデルの考え方が入っている点が問われます。

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バイステックバイステック

ソーシャルワーカーとクライエントの援助関係のあり方を、七つの原則として整理した人物。原則は、個別化、意図的な感情表出、統制された情緒的関与、受容、非審判的態度、自己決定、秘密保持です。試験では原則の名前と説明が入れ替えられて問われるので、それぞれの主語が誰かで見分けます。

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非審判的態度ひしんぱんてきたいど

クライエントの行為や人格を道徳的に裁いたり、良い悪いを決めつけたりしない態度のこと。バイステックの七つの原則の一つです。責めないことと、どんな行動も是認することは同じではなく、まず理解しようとする姿勢を指します。あるがままを受け止める受容と説明が入れ替わる形で問われやすいので注意します。

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秘密保持ひみつほじ

業務に関して知り得た人の秘密を、正当な理由なく漏らさないこと。社会福祉士及び介護福祉士法第46条が秘密保持義務を定めており、社会福祉士でなくなった後も守る必要があります。バイステックの七つの原則の一つでもありますが、生命や身体への重大な危険があるときなど、他者の安全を守るために情報を共有する例外もあります。

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援助関係えんじょかんけい

ソーシャルワーカーとクライエントの間に結ばれる、支援を進めるための専門的な関係のこと。友人や家族の結びつきとは違い、目的と役割がはっきりしている点が特徴です。バイステックの七つの原則は、この関係でワーカーがどう向き合うかを示したもので、ワーカーが本人に代わって答えを決めるためのものではありません。

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スクリーニングスクリーニング

支援やサービスの対象となる人を、一定の基準で選び分ける手続きのこと。グループワークでは、グループに参加する人を選定する段階を指します。すでに参加が決まっている人と話す面談は選定ではなく、開始時の緊張をほぐすアイスブレイクや、開始後のルールづくりである集団規範の形成とも段階が異なります。

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住民主体じゅうみんしゅたい

地域の福祉活動を、住民自身が担い手となって進めることを基本とする考え方のこと。社会福祉協議会の活動で重んじられる原則です。専門職や行政は代わりに決めるのではなく、住民が話し合いや企画に加われるよう支える立場になります。事例問題では、職員が主催者や役割を一方的に決める対応が誤りとされます。

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緩和ケアかんわケア

生命を脅かす病気に伴う体の痛みや気持ちのつらさを和らげ、その人らしい生活を支えるケアのこと。終末期に限られたものではなく、診断された時期から治療と並行して行われる点が押さえどころです。事例問題では、本人の意向を確かめないうちに療養の場だけを勧める対応は適切とされません。