第37回(令和7年2月実施) ソーシャルワークの理論と方法(共通)
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問題文は「第37回社会福祉士国家試験 試験問題」(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)より、出題当時の文言のまま掲載しています。正答は同センター公表の「合格基準及び正答」に基づきます。解説は管理人(ばっふぁ)が独自に作成したものです。
問題 70
事例を読んで、保護観察所がAさんの特別調整の協力を求めた機関について、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(84歳)は、来月で6回目の刑期を終える。Aさんは帰る先もなく、頼れる人もいない。Aさんは「帰るところも探せないし、お金もない」と話しており、特別調整を希望している。矯正施設では、福祉専門官がAさんと面談し本人の意向を確かめた結果、特別調整対象者として判断したため、保護観察所に通知した。保護観察所長は、Aさんの状況を確認するために特別調整協力の依頼を求めることにした。
- 1地域生活定着支援センター
- 2養護老人ホーム
- 3更生保護施設
- 4障害者支援施設
- 5福祉事務所
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正答1
退所予定者へのを問う問題です。高齢又は障害があり、がなく、福祉的支援が必要な人について、が地域の関係機関と連携して退所後の生活を整えます。この特別調整に協力する中心的な機関がであり、選択肢1が正答です。
は住居や生活指導を提供する施設、はなどを担う行政機関です。特別調整では、退所前からや住まいにつなぐことが重要です。事例の答えを決める一文は「特別調整対象者として判断したため、所に通知した」です。
管理人の視点: 施設退所後の行き先がなく、福祉支援が必要な人を刑事司法からへつなぐのが特別調整です。「保護観察所から協力依頼を受ける機関」と問われたら地域生活定着支援センターを選びます。
- 選択肢1(正答)
○ 適切です
地域生活定着支援センターは、保護観察所からの依頼を受け、矯正施設退所予定者等への特別調整に協力し、福祉サービスや住まいにつなぎます。
- 選択肢2
✕ 適切ではありません
は環境上・経済上の理由などで在宅生活が困難な高齢者の施設です。特別調整の協力機関ではありません。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
施設は、等に宿泊場所や生活指導を提供しますが、特別調整の協力機関としての中心ではありません。
- 選択肢4
✕ 適切ではありません
支援施設はを提供する施設であり、特別調整の協力機関そのものではありません。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
福祉事務所はなどを実施しますが、保護観察所から特別調整の協力依頼を受ける機関は地域生活定着支援センターです。
問題 71
問題解決アプローチに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1クライエントのもつ主体的な意志の力に注目し、支援機関の活用を図る。
- 2クライエントの動機づけ、能力、機会を把握して支援を進める。
- 3クライエントが直面している危機状況に対して、短期集中的に働きかける。
- 4クライエントへの直接的な支援とともに、個人を取り巻く環境に働きかけを行う。
- 5クライエントが解決を望む問題について、目標と期限を設定し課題に取り組む。
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正答2
の問題解決アプローチを問う問題です。このアプローチでは、の問題を解決する力を重視し、動機づけ、能力、機会の三つを把握して支援を進めます。選択肢2が正答です。
危機状況へ短期集中的に働きかけるのは、本人への直接的支援と環境への間接的支援を併用するのは心理社会的アプローチでも重視され、目標・期限・課題を具体化するのはです。選択肢の表現を、それぞれの理論が支援の何に焦点を置くかへ結び付けます。
管理人の視点: アプローチ名を人物名だけで覚えると応用が利きません。問題解決アプローチは「動機づけ・能力・機会」の三語を軸に、本人の問題解決力を支える方法だと整理しましょう。他理論との焦点の違いも確認します。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
クライエントのもつ主体的な意志の力と、所属する機関がもつ機能の活用を重視するのは、の特徴です。問題解決アプローチの三要素(動機づけ・能力・機会)とは異なります。
- 選択肢2(正答)
○ 適切です
問題解決アプローチでは、クライエントの動機づけ、能力、機会を把握し、問題解決を支援します。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
危機状況に短期・集中的に働きかけるのは、の特徴です。
- 選択肢4
✕ 適切ではありません
本人への直接的な働きかけと環境への間接的な働きかけの併用は、心理社会的アプローチでも重視される。環境への働きかけは複数のアプローチに共通し、問題解決アプローチを識別する本問の特徴は「動機づけ・能力・機会」である。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
目標と期限を定めて課題に取り組むのは、課題中心アプローチの特徴です。
問題 72
事例を読んで、この段階のA病院のB医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が行った実践モデルやアプローチに関して、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Cさん(46歳、男性)は夫婦で生まれ故郷に戻り、5年前から喫茶店を営んでいる。1か月前に、脳出血を患い、A病院でリハビリテーションを受け、数週間後に自宅退院を控えている。BはCさんと退院に向けた面談を行った。Cさんは「左片麻痺があるのは仕方がないとしても、妻もまた一緒にお店をやっていこうと言ってくれているので仕事がしたい。地元の友達も戻ってきたら店に行くよと声をかけてくれているから」と語った。Bは「奥様もお友達もCさんがお店に戻ってこられるのを待っておられるんですね。お店に戻られるまで、どのように暮らしを整えていったら良いか、ご一緒に考えていきましょう」と提案した。
- 1行動変容アプローチ
- 2治療モデル
- 3実存主義アプローチ
- 4生活モデル
- 5課題中心アプローチ
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正答4
を問う事例問題です。生活モデルは、病気や障害だけに焦点を当てず、本人の強み、家族・友人などの環境との関係に目を向け、生活を整える支援を考えます。Bは、Cさんの店に戻りたいという希望、妻や友人の支えを確認し、生活を整える方法を一緒に考えています。選択肢4が正答です。
事例の答えを決める一文は「奥様もお友達もCさんがお店に戻ってこられるのを待っておられるんですね。お店に戻られるまで、どのように暮らしを整えていったら良いか、ご一緒に考えていきましょう」です。本人と環境のに着目しています。
管理人の視点: 疾病を治すことだけが支援目標なら治療モデルに傾きます。本人の希望、家族・友人、仕事、地域生活を一体として捉え、本人と一緒に生活を整える点が生活モデルの決め手です。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
は、望ましい行動を増やし不適応行動を減らすことに焦点を当てます。
- 選択肢2
✕ 適切ではありません
治療モデルは、問題を疾病や機能障害として捉え、治療・回復を中心に考えるモデルです。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
実存主義アプローチは、本人の主体的な選択や生き方に焦点を当てます。
- 選択肢4(正答)
○ 適切です
本人の希望、妻や友人との関係、地域での生活を踏まえて生活を整えようとする支援は生活モデルに当たります。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
は、本人と取り組む課題を定め、短期間で解決を図る方法です。
問題 73
事例を読んで、この時点でAさんを担当する若年性認知症支援コーディネーターが行った支援に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
総合商社に勤務するAさん(44歳)は、半年前から商品の発注ミスや大事な商談の約束を忘れてしまうことが度々あり、B上司と産業医の勧めにより認知症疾患医療センターを受診し、若年性アルツハイマー型認知症と診断された。先日、B上司から、若年性認知症支援コーディネーターに電話相談があった。「Aさんから、認知症だと診断されたと報告を受けた。実は、責任のある仕事を一人で任せることも難しくなった。Aさんが自信なさそうに仕事をしており、時折、休むようになった。落ち込んでいる様子もあり、周りの社員も戸惑っている。私も社員も認知症のことがよくわからないので、今後どのように対応してあげたらよいのか正直わからずに困っている」とのことだった。
- 1Aさんの仕事のミスがなくなるように、諦めずに教えてあげてください。
- 2Aさんの意向を聴いて、仕事のサポート体制の構築を検討してください。
- 3Aさんの家族にはAさんの自尊心を尊重して今の社内での様子を伝えないようにしてください。
- 4Aさんの短期記憶を活用できる業務への配置転換を検討してください。
- 5認知症の理解を進めるために認知症の学習会を実施する場合は、ご相談ください。
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正答2・5
若年性のある人のを問う事例問題です。本人の意向を聴き、職場の理解と支援体制を整えること、職場の認知症理解を深めることが重要です。よって選択肢2・5が正答です。
失敗をなくすまで教え続ける、本人の意思を確認せず配置転換する、家族に情報を伝えないと決めるといった対応は、本人の尊厳と選択を損なうおそれがあります。事例の答えを決める一文は、上司が「私も社員も認知症のことがよくわからない」と相談している部分です。本人への個別支援と職場環境への働きかけの両方が必要です。
管理人の視点: 支援者が本人の代わりに仕事内容を決めるのではなく、まず意向を聴きます。その上で、同僚の理解、業務の調整、相談体制を整えることが就労継続を支えます。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
ミスをなくすことだけを目標にして教え続けるのではなく、本人の状態と希望に応じて仕事内容や支援体制を調整します。
- 選択肢2(正答)
○ 適切です
本人の意向を確かめ、必要な仕事上の配慮やサポート体制を職場とともに検討することが適切です。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
家族との情報共有は本人の意思と同意を踏まえて検討します。一律に伝えないとするものではありません。
- 選択肢4
✕ 適切ではありません
で初期に障害されやすいのは、新しい出来事を覚えて後で思い出す近時のエピソード記憶です。数秒程度の情報保持を指すとは区別します。本事例では記憶に関する仕事上の困難があり、実際に保たれている力と本人の意向を確かめず、短期記憶を活用できると決めて配置転換する対応は適切ではありません。
- 選択肢5(正答)
○ 適切です
職場の上司・同僚の認知症理解を深めるため、学習会などを通じて支援することは、就労継続の環境づくりにつながります。
問題 74
事例を読んで、地域包括支援センターのA社会福祉士がこの段階で行う援助に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Bさん(75歳、女性)は、一人暮らしが不安になり、長男家族と同居することになったが、転居後すぐに自宅に閉じこもるようになった。心配した長男が地域包括支援センターを訪ね「以前は、社交的で友人と外出することもあったが、それがなくなり心配」と相談した。Aは、Bさんと数回の面接を行った。Bさんは「長男家族が食事内容を私に合わせて作ってくれるのが、申し訳ない」「人と話すのが好きで、前に住んでいた地域では毎日楽しかった。きっかけがあれば外に出たい」と語った。Bさんは要支援1の認定を受けている。Aは、得られた情報を踏まえてBさんの支援計画を立てようと考えている。
- 1Bさんに元の地域に戻ってみても良いのではないかと助言する。
- 2Bさんと長男家族との関係修復を行い、閉じこもりを解消する。
- 3Bさんの食事は給食サービスを利用し、食事は家族と別にしても良いのではないかと助言する。
- 4Bさんの社交性は強みなので、地域の茶話会への参加を促す。
- 5代弁者として、Bさんの意向を長男に伝える。
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正答4
高齢者の支援計画では、困りごとだけでなく本人の強みと希望を生かします。Bさんは人と話すことが好きで、外出のきっかけを求めています。地域の茶話会への参加を促す選択肢4が、本人の強みと希望に合う支援です。
元の地域へ戻ることや家族関係の修復を支援者が先に決めるのではなく、本人の生活の中で参加の機会を広げることを考えます。事例の答えを決める一文は「人と話すのが好き」「きっかけがあれば外に出たい」です。社交性という強みと本人の希望が正答に直接結び付きます。
管理人の視点: では、閉じこもりという問題だけでなく、以前できていたこと、好きなこと、本人の言葉を探します。強みを使って望む生活へつなぐ選択肢を優先しましょう。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
以前の地域に戻るかは本人・家族の生活条件を含む大きな選択です。本人の希望を踏まえずに助言することは適切ではありません。
- 選択肢2
✕ 適切ではありません
家族関係の修復を支援目標として先に定めるのではなく、Bさんの希望と強みを踏まえて支援を考えます。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
食事を別にすることを提案する前に、Bさんが感じている遠慮や家族との話し合いを丁寧に扱う必要があります。
- 選択肢4(正答)
○ 適切です
社交性という強みと、外出したいという希望を生かして地域の茶話会につなぐことは、本人中心の援助です。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
Bさんの意向を長男に伝えるだけでは、本人が求める地域とのつながりをつくる支援になりません。
問題 75
ソーシャルワークの事後評価に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1クライエントが望んだ場合においてモニタリングの前に行う。
- 2クライエントの状況の変化に応じて行う。
- 3ワーカーがクライエントのプランニングに至る前に行う。
- 4結果評価の他、クライエントの主観的な満足度や支援者の関わり方について行う。
- 5クライエントの希望や望みを聞き、エンゲージメントのプロセスに基づいて行う。
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正答4
の事後評価を問う問題です。事後評価は支援の終結時や終結後に、目標の達成状況だけでなく、の満足度、支援者の関わり方、支援過程を振り返るものです。選択肢4が正答です。
は支援の実施中に状況の変化を確かめる過程です。やエンゲージメントは支援の前半に位置するため、事後評価とは区別します。結果が出たかだけでなく、本人がどう受け止めたか、支援者の関わりが適切だったかも評価対象になります。
管理人の視点: 支援過程の用語は「いつ行うか」で整理すると強くなります。開始時の関係形成、計画、実施中のモニタリング、終結時や終結後の事後評価という時間軸に置き、選択肢4の内容を確認しましょう。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
事後評価はモニタリングの前に行うものではなく、支援の終結時や終結後に振り返るものです。
- 選択肢2
✕ 適切ではありません
状況の変化に応じて支援を確認・修正するのはモニタリングです。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
プランニング前に行うものではありません。事後評価は支援を終えた後の評価です。
- 選択肢4(正答)
○ 適切です
事後評価では結果だけでなく、クライエントの主観的満足度や支援者の関わり方も含めて振り返ります。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
希望を聴き信頼関係をつくるのはエンゲージメントの過程であり、事後評価ではありません。
問題 76
コノプカ(Konopka, G.)の提唱したグループワークの原則に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1メンバー個々に新しい体験を付与することよりも、過去の体験を重視する。
- 2援助者が積極的にプログラムに参加し、メンバーの問題を解決する。
- 3グループ活動のルールを決め、メンバーの成長を阻害する場合には制限を設ける。
- 4メンバー個人の相違点、及び当該グループが他のグループとは違う特徴をもつグループであることを認識するために個別化を行う。
- 5メンバー間の相互作用の中で生じる葛藤は、表面化しないように働きかける。
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正答3・4
コノプカのの原則を問う問題です。グループワークでは、メンバーの成長を支えるために必要なルールや制限を設け、個々の違いとグループ固有の特徴を尊重します。したがって選択肢3・4が正答です。
援助者が問題を代わりに解決するのではなく、メンバー相互の経験と力を生かします。新しい体験の機会を意図的に用意することも重視され、葛藤は隠すのではなく、安全に扱って相互理解や成長につなげます。
管理人の視点: グループワークは、全員を同じように扱うことでも、自由放任にすることでもありません。一人ひとりとグループ全体を個別化し、成長を守るために必要な制限を設けるという両面を押さえます。援助者は主体性を支えます。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
グループワークでは、メンバーに新しい体験の機会を提供することも重視します。過去の体験だけを優先するものではありません。
- 選択肢2
✕ 適切ではありません
援助者はメンバーの問題を代わりに解決するのではなく、メンバーが主体的に取り組めるよう援助します。
- 選択肢3(正答)
○ 適切です
グループのルールを決め、メンバーの成長を阻害する場合に必要な制限を設けることは、コノプカが示した制限設定の原則に沿います。
- 選択肢4(正答)
○ 適切です
個別化とは、メンバー一人ひとりの相違と、そのグループが持つ固有の特徴を認識し尊重することです。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
メンバー間の葛藤を表面化させないのではなく、必要に応じて安全に扱い、相互理解や成長につなげます。
問題 77
事例を読んで、地域活動支援センターのA社会福祉士がBさんの家族と面談を行った時点で用いた方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aは、複数の利用者家族から子どもの自立と今後についての心配があるという声を聞くことが多くなった。このことから、家族同士が不安を話し合い、将来の子どもの生活について考えるグループワークを行うことにした。Aは、その一環として開催前に参加を決定した利用者家族と個別面談を行った。面談の際、利用者Bさんの母親は「皆さんになじめるか不安です」と話した。AはBさんの母親がグループに期待していることや不安に感じていることを聴いた。
- 1スクリーニング
- 2波長合わせ
- 3アイスブレイク
- 4集団規範の形成
- 5リーダーシップ
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正答2
グループ開始前の個別面談で用いる方法を問う問題です。Aは、参加への期待や不安を聴き、Bさんの母親の気持ちに寄り添っています。このように相手の感情やペースに合わせて関係をつくる方法を波長合わせといい、選択肢2が正答です。
は参加者の選定、アイスブレイクは開始時の緊張を和らげる活動、集団規範の形成はグループ開始後のルールづくりに関わります。事例の答えを決める一文は「グループに期待していることや不安に感じていることを聴いた」です。すでに参加は決定しているため、選定を行うスクリーニングではありません。
管理人の視点: 同じ個別面談でも目的で用語が変わります。参加できるかを選ぶのか、不安や期待に感情を合わせるのかを見分けます。この場面では後者なので波長合わせです。
- 選択肢1
✕ 適切ではありません
スクリーニングは、グループへの参加が適切かを検討し参加者を選ぶ過程です。
- 選択肢2(正答)
○ 適切です
相手が期待することや不安を丁寧に聴き、感情やペースに合わせる方法は波長合わせです。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
アイスブレイクは、グループの初期に緊張を和らげ参加しやすくする活動です。
- 選択肢4
✕ 適切ではありません
集団規範の形成は、グループの中で共有されるルールや価値観がつくられる過程です。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
はグループの目標達成に向けて働きかける機能で、個別面談での方法を表す語ではありません。
問題 78
事例を読んで、A相談支援事業所のB相談支援専門員が新任のC相談支援専門員に行ったスーパービジョンについて、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Bは、一人暮らしのDさん(60歳)からCが不在中に電話を受けた。「担当のCに体調が良くないことを話したら、病院に付き添うから明日一緒に行こうと言ってくれたんですが、先週から保険証(マイナンバーカード)が見あたらなくて病院に行けないんです。明日も無理だと思うので断りたい」というものであった。Dさんを担当しているCに伝えると「Dさんは、昨日会った時にどうして言ってくれなかったんだろう」と落ち込み、どうしたらよいかわからない様子だった。Bは、Cにスーパービジョンを行った。
- 1「DさんがCに話せなかったことをCはどう思っていますか」
- 2「Dさんの安心のために保険証(マイナンバーカード)を一緒に探してあげてください」
- 3「Cのような悩みはよくあることなので、あまり気にしすぎないようにしましょう」
- 4「Dさんと約束した時の状況について詳しく聞かせてもらえますか」
- 5「私が対応した類似事例を話すので、同じように対応してみましょう」
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正答1・4
の場面を問う問題です。スーパーバイザーは、答えを押し付けるのではなく、スーパーバイジーが事実と自分の受け止めを整理し、支援を振り返れるように問いかけます。選択肢1・4が正答です。
Dさんが言えなかったことをCがどう受け止めたか、約束時の状況はどうだったかを尋ねることで、Cは関係性と支援経過を振り返れます。事例の答えを決める一文は、Cが「昨日会った時にどうして言ってくれなかったんだろう」と落ち込み、どうしたらよいか分からない様子だった部分です。感情面と事実関係の両方を扱う必要があります。
管理人の視点: スーパービジョンは、上司が正解を渡す場ではありません。事実を具体化する質問と、支援者自身の感情・受け止めを言葉にする質問を通じて、本人が次の対応を考えられるようにします。
- 選択肢1(正答)
○ 適切です
Dさんが話せなかったことに対するC自身の受け止めを問い、支援関係を振り返ることを促す質問です。
- 選択肢2
✕ 適切ではありません
保険証を探すという具体的な指示を直ちに与えるだけでは、Cが状況を振り返り学ぶ機会になりません。
- 選択肢3
✕ 適切ではありません
悩みを一般化して気にしないように言うと、Cの困惑を十分に扱えません。
- 選択肢4(正答)
○ 適切です
約束をした時の状況を詳しく聴くことは、事実を整理し、C自身が支援を振り返る助けになります。
- 選択肢5
✕ 適切ではありません
スーパーバイザーの類似事例を正解として示し同じ対応を求めると、Cの主体的な学びを妨げます。
出典
- 問題文:「第37回社会福祉士国家試験 試験問題 ソーシャルワークの理論と方法(共通)」(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)
- 正答:「第37回社会福祉士国家試験の合格基準及び正答について」(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)
- 試験センター「過去の試験問題」の「過去問題利用にあたっての留意事項等」に基づき掲載しています。